第28回 日本ナショナル・ミュージック・キャンプ ジュニア・フィルハーモニック・オーケストラ サマー・コンサート2010

OBからのメッセージ

木川  博史(きがわひろし)さん ホルン Jrに入団した歳:18歳 在籍年数:4年 現在の活動場所:「大阪センチュリー交響楽団 客演首席奏者」
●あなたにとってのJr時代は、今の自分にどんな影響を与えたと思いますか? もともと、小学校のオケがきっかけで、音楽の道に入りました。よい指揮者や指導者に教えられる環境や、いろんな学校のプレーヤーと一緒に、音楽が出来たことがとても良い経験になっています。
●今は、プロとして逆に教える立場で関わっていらっしゃいますが、Jrのメンバーに伝えたい事はなんですか? いっしょに舞台にも立ちますが、練習の段階で、僕が吹いて見せる事は簡単でも、大切な事はみんながどう吹けるかが重要だから、そこを意識して接しています。Jrフィルは、アマチュアのオケとは思えないくらいポテンシャルが高い集団。プロと変わらないくらいの高い要求がされます。すぐには、ついてゆけないこともあるかもしれないけど、コンサートという目標があれば必ず形になる。この過程は、みんなにとって力が身に付く環境なのです。
横溝  耕一(よこみぞこういち)さん ヴァイオリン Jrに入団した歳:10歳 在籍年数:12年 現在の活動場所:NHK交響楽団契約楽員
●あなたにとってのJr時代は、今の自分にどんな影響を与えたと思いますか? 10歳の時から、オケマンになろうと決めていた。ソリストの道は、考えていませんでした。Jrに入団した最初は、弾くこと、そのものより、先輩といっしょにおしゃべりしていることが楽しかったです。それが、だんだんとオケでの演奏、そのものが楽しくなってきて…やはり、Jrフィルはトレーナーの先生が充実していることが大きかったです。ソリストは、「自分がどう弾きたいか」「自分がどう感じているか」の表現が優先ですが、オケでは、「みんなと奏でる音としてどう伝えてゆくか」が求められる。場合によっては、自分が感じる事を犠牲にしなくちゃならない。そういう感覚が自然と身に付きました。
●今は、プロとして逆に教える立場で関わっていらっしゃいますが、Jrのメンバーに伝えたい事はなんですか? 僕が得てきたものを自然に引き継いでくれればよいと思っています。若い子が、「なぜ、どうしてうまく弾けないのか?」ということを僕が知る事で、自分も勉強になっています。僕がそうだったように、Jrフィルを卒業して、プロになる人は多い。僕が演奏させてもらっているN響の中にもたくさんいます。その意味ではその可能性を引き出してくれる場所。でも、プロになるならないは別として、時間や規律のルールも厳しくて、集団生活として得るものが大きい場所でもあります。
菅原  敬子(すがわらけいこ)さん ファゴット Jrに入団した歳:大学1年 在籍年数:3年 現在の活動場所:NHK交響楽団
●あなたにとってのJr時代は、今の自分にどんな影響を与えたと思いますか? 入団したのが、大学1年でしたから、はじめは「小さい子たちが真剣にやっているなあ」と感心しました。同じ大学の先輩や後輩と、入間から広尾の練習場までの行く途中…そんな時間もいっしょに練習の話をずっとしていて、そういう仲間との時間が楽しかったです。当時、私の右隣のクラリネットと左隣のファゴット…いまN響で一緒なんですよ。ふたりはテクニックがものすごくて、自分が思いもつかないアイデアとか出してくる…そんな仲間と刺激し合えた時間はとても大切ですね。
●今は、プロとして逆に教える立場で関わっていらっしゃいますが、Jrのメンバーを指導されていてどう感じますか? たとえば30人に教えていると、自分の考えやイメージが、30倍の音となって跳ね返ってくる、これは自分にとって意味のある事だと思います。たとえば疲れた朝、いまからJrの練習指導だと思うと、正直、気合いを入れ直さないと出来ません。子供たちの純粋で真剣な目は、吸込まれそうで…生半可な気持ちでは見透かされてしまうのです。気がつくと、必死な自分がいて、終わるとヘロヘロです。最近の子供は、冷めている…なんて言いますが、音楽をいっしょに創っていると、そうじゃないなと感じます。話さないと進まない協調しないと乱れてしまう。逆に、熱い個性がバンバン前に出てきます。いつか成長したみんなと同じ舞台に立ちたいです。